家では定年を祝ってくれるはずで、「これからは苦労をかけた妻と二人で、旅行でも楽しみながらのんびり暮らそう」などと思いながら帰宅したら、妻のほうは、「これで気兼ねなく、やっと自由になれる。これからは自分の人生を生きていこう」という気持ちを固めていて、「これ、お願いします」と言いながら離婚届を差し出されるわけです。

 それが最近では、男から離婚を切り出すことも増えてきたというのですから、時代はずいぶん変わってきたものです。夫から離婚を切り出す理由には、「妻に対する不満が募った」「自分の夢を追いかけたい」といったことがあげられています。

 こうした不満の裏で進行しがちなのが、不倫ということになります。とくに多いのは、長年一緒に仕事をしている年下の女性と不倫の関係になり、「定年になったら一緒に趣味を楽しみながら暮らそう」などと約束していて、まず離婚してひとりになるというパターンです。起業したい、趣味の世界を追求したいといった自分の夢に賛同してくれない妻と離婚するケースも、裏に女性が存在していることが多いかもしれません。

「妻に頼っている」と早死にする!?

 しかし、夫から切り出す熟年離婚の場合は、離婚後の生活が予定通りいかなくなって後悔するケースが多いといいます。いざ他の女性と暮らしてみたら、たった1年で相手が出ていってしまったとか、夢を追いかけるつもりだったのにすぐに挫折してしまったとか、ひとり暮らしになって最初は自由を謳歌していたのだけど、孤独にさいなまれて病気になってしまったという男がけっこう多いのです。仕事ではコストカットのプロとして働いているのに、家計を管理できなくて生活が困窮する「家計難民」が多いという笑い話もあります。

 なぜこういう男が多いのかというと、結局のところ、妻に依存しながら生活していることに気がついていないからです。家事や育児を分担しているつもりでも、あくまでも補助的に関わっていただけということに気づいていないんですね。そのことにひとり暮らしをしてみて初めて気がつくわけですが、時すでに遅し。離婚後に、食生活が乱れて早死にする男が多いのは、自分で栄養管理をしてこなかった証拠と言えるでしょう。