だから、家事全般をひとりでこなせない男は生き残れないと考えていたほうがいい。何も離婚だけの話ではありません。突然、妻と死別する可能性だってあります。できるだけ早いうちから、男も食事や生活環境の管理能力を意識して身につけるようにしたほうがいいのです。

 団塊世代で増えた、妻から切り出す熟年離婚も、今の50代で増えている男から切り出す熟年離婚にしても、はたまたテレワークで一緒にいる時間が長くなって増えたという「コロナ離婚」にしても、離婚後に解放されて自由な人生を謳歌するのはたいてい女性のほう。それに対して、生きがいを失ったり、寿命を縮めてしまったりと悲惨な末路を辿るのはだいたい男です。

 目の前の現実に対応する能力が高いのは、やはり女性。誰にも依存しないひとり暮らしを維持する能力も、圧倒的に女性のほうが高い。だからこそ、妻をアテにしない、妻に頼らない生き方を、少しでも早く始めたほうがいいのです。

親の老後の世話を抱え込まない

 自分が子どもの立場でも、親とは「頼らない」「頼られない」という依存し合わない関係を維持したいものです。起業する時に親から出資してもらうとか、子どもの教育費を親に出してもらうということはやめたほうがいい。親の資産をあてにしている間は自立できません。

 50代になると、自分の親が入院したり、介護を必要とするようになったりして、支援する立場になることも多くなります。親の介護は本当に難しい問題で、人それぞれ状況が違いますから、「こうしたほうがいい」と一様に語ることはできません。

 ただ、一つ確実に言えるのは、自分や家族を犠牲にするのは最小限に抑えてほしいということです。介護を家族でやれるのならそれがベストですが、兄弟姉妹の数も少なくなっている今の時代では、あまり現実的ではないでしょう。特定の人に過度に負担が行くことにもなります。

 どんなに大切な存在である親でも、あなたやあなたのパートナーの貴重な人生を犠牲にしてしまうのはやり切れない。それが原因で介護離婚に至ってしまうことも珍しくありません。あなたを産んだ親だって、そんな人生を望んでいないでしょう。

 また、身内が介護者だと、介護される側もワガママになって、関係が険悪になりかねません。そういう意味でも、任せられるところはどんどん介護のプロに任せるべきでしょう。