そう考えると、既に多くの識者が都道府県と政令指定都市の関係を整理することが必要だと言ってきましたが、都構想はそれに対する回答の一つと位置付けることができるのです。

都構想は政令指定都市の問題点を改善する

 実際、都構想では、大阪府と大阪市が現在実施している行政を、広域にわたる行政事務と基礎的な行政サービスに整理した上で、前者を広域自治体である大阪都が、そして後者を基礎自治体である4つの特別区(大阪市を分割)が担うという役割分担を徹底しています。

 そして、今の大阪市の下にある区の区長は市長が任命した公務員に過ぎず区議会もありませんが、新たに創設される4つの特別区には区議会が設置され、かつ区長と区議会議員は選挙により選ばれます。

 そして、4つの特別区の人口は60万~70万人レベルと、東京23区のうち人口が多い区とほぼ同じです(下図参照)。つまり、60万~70万人規模の特別区の運営が、公選区長と公選区議会を中心に政治主導で行われることになるのです。

 これらの事実を考え合わせると、今の大阪市のように270万人を対象とした市民サービスを一人の市長が担うよりも、4つの特別区で60万~70万人を区長が担う方が、サービスは良くなると考えるべきではないでしょうか。