そもそも「MX-30がえたいが知れないクルマ」と思われたきっかけは、世界初披露となった第46回東京モーターショー(2019年10月24日~11月4日)での発表内容だ。

 丸本明社長がマツダの将来ビジョンを語った後、登壇したMX-30担当主査の竹内都美子氏のプレゼンが、これまでのマツダっぽくなかったからだ。

 人馬一体、グラム戦略による軽量化、人中心の技術、といった従来のマツダ車開発のキーワードがひとつも登場せず、「わたしらしく生きる」「肩の力を抜く」、さらには「心が整えらえる空間」といった、抽象的な精神論が強調された。

 さらに、都市内や都市周辺などの走行を想定したEV(電気自動車)だという。

 そのため、EVだからこれまでのマツダのクルマ造りとは根本的に考えた違う、と捉え方をしたメディアも多かった。

 ところが今回、日本市場向けに登場したMX-30はマイルドハイブリッド車だった。

 EVは欧州市場で先行発売され「日本でのEVは2021年1月発売。ロータリーエンジンを発電機として使うEV(レンジエクステンダー)量産も想定内」(丸本社長)という。

 いったい、MX-30とはどういうクルマなのか?

意外な雰囲気?
自然体とシンプルは違う

 ホテルの屋外駐車場にズラリと並んだ実車を見て、CXと起源は同じだが、まったく違う発想のデザインであることを再確認した。

 諸元表を見ると、ボディタイプは「ステーションワゴン」とある。

 ボディ寸法は、全長4395mm×全幅1795mm×全高1550mm、ホイールベースが2655mmで、CX-30と比べると、なんと全長、全幅は同値であり、全高が10mm高いだけだ。

特徴的なフリースタイルドア。マツダとしてRX-8でも採用したことがある
特徴的なフリースタイルドア。マツダとしてRX-8でも採用したことがある Photo by K.M.

 車体骨格としては、マツダが新世代のスモール商品群と呼ぶ、マツダ3とCX-30と同じである。

 その上で、MX-30とCX-30は、まったく違うクルマといえるほど、雰囲気が違う。

 マツダがフリースタイルドアと呼ぶ、観音開き形態ドアの採用によって、5ドアクーペっぽいCX-30に比べて、MX-30は3ドアクーペっぽく感じる。

日本市場初登場となる「e-SKYACTIV」 
日本市場初登場となる「e-SKYACTIV G」 Photo by K.M.

 エンジンは「e-SKYACTIV G」。ガソリンエンジン「SKYCATIV-G」に、モーター機能付き発電機(MM24)を加えた、いわゆるマイルドハイブリッドだ。すでに、欧州のマツダ3とCX-30で採用している。