ドナルド・トランプ米大統領と民主党のジョー・バイデン候補は、最終的に自らをどのような存在として位置づけるかとの議論に今回の大統領選のテーマを回帰させた。つまり、「アウトサイダー」としてのトランプ氏、「結束者」としてのバイデン氏という両候補の原点に戻ったと言える。22日夜に行われた第2回(そして結果的に最後となった)テレビ討論会では、これが総括的なテーマとなった。討論会自体は、怒鳴り合いのような初回と比べて、対照的な事例となった。かなり真剣かつ中身のある議論が交わされ、最低賃金や対北朝鮮政策などの具体策について詳細にも踏み込んだ。これは、討論会を管轄する超党派の大統領候補討論会委員会(CPD)が加えた変更、司会を務めたNBCニュースのクリステン・ウェルカー氏の力量、そしてトランプ氏自身の戦略変更によるところが大きい。トランプ氏は、初回の討論会で見せた「弱い者いじめ」のアプローチが自身の支持押し上げにはつながらなかったと判断したようだ。
米大統領選は原点回帰:アウトサイダーVS結束者
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