「令和のDINKs」に立ちはだかる後継ぎ問題、親の介護という現実写真はイメージです  Photo:PIXTA

Double Income(夫婦2人の収入)、No Kids(子どもがいない)の頭文字を取った言葉「DINKs(ディンクス)」。子どもをつくらない選択をした共働きの夫婦のこと。しかし、一口にDINKsといっても、その選択をした理由は夫婦それぞれであるし、どのような生活を送っているかも夫婦によって違う。令和のDINKsのスタイルを探る。今回はシリーズ7回目。(フリーライター ふくだりょうこ)

会社の同僚でご近所さんから夫婦に

 今回、お話を聞いたのは、ケイコさん(仮名)43歳。現在はフリーランスとして仕事をしている。同い年のタクヤさん(同)とは、以前働いていた会社で出会った。
 
「IT企業で、ウェブディレクターとして働いていました。社内でシステムを担当していた夫とは、何かと衝突していましたね。顔を合わせるとバチバチ火花を散らしていました(笑)」
 
 それでも仲が深まったのは、家が近所だったから。帰宅が深夜になるとよくタクシーで相乗りして帰ったという。
 
「地方から東京に引っ越してきたので、近所に知り合いがいるというのは心強かったです」
 
 ご近所付き合いから次第に仲良くなり、8年の交際を経て2009年に結婚。当時2人は29歳、今年で結婚14年目だ。子どもについては、最初からつくらないというスタンスだったのだろうか。
 
「持病があったので、主治医からは早めに妊活したほうがいいと言われていました」