11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合では現状維持の決定がほぼ確実視されている。そうした中、連邦準備制度理事会(FRB)の今後の刺激策に新天地が開ける可能性に目を向けている観測筋もある。FRBは11月3~4日にFOMC会合を開くが、目立った変更を予想する向きは皆無に等しい。代わりに、政策金利をゼロ近辺に維持し、積極的な債券買い入れ策を前進させるとみられている。FRB当局者はここしばらく、景気回復を支援するためにFRBに何ができるかではなく、政府全体として何ができるかへと世の関心を移そうとしている。当局者の多くは、新型コロナウイルス感染流行による市場のボラティリティー(変動性)と不確実性を乗り切るために経済が必要としているのはFRBの融資ではなく、対象を絞り込んだ支援だと考えている。