また、「負債100億円以上の大型倒産」という基準で見ても傾向は似ている。ピークとなったのは2008年で107件。翌2009年も91件と高水準で推移したが、その後は大きく減少して2014年には8件に。以後、10件台で推移し、2020年は9月末時点で6件となっている。

 感染者数や経済情勢、倒産に対する認識など国ごとに違いがあるにせよ、アメリカに限らず、コロナ禍で目を引く倒産ニュースは海外の大手・有名企業ばかりだ。そのため、「日本の倒産は少なすぎるのではないか」という印象を持つ人は少なくない。

倒産抑制の背景にある
コミットメントライン契約の急増

 実際の2020年の国内企業倒産件数は、9月までに6047件で前年同期を90件下回っている。コロナ禍で大打撃を受ける企業が続出しているにもかかわらず、件数が抑制されているのは、中小企業向けの各種支援策の浸透と執行にほかならない。

 事実、これまで新型コロナ対策のために執行された融資は、民間金融機関、日本政策金融公庫、商工中金を合わせて155万4009件、執行額は28兆1156億円に上る(内閣府データ、10月23日現在)。

 一方で、国内上場企業の資金繰り改善、倒産抑制に大きな効力を発揮していると考えられるのが「コミットメントライン契約」だ。これは、企業と金融機関が契約を結び「あらかじめ設定された期間」(通常1年間)かつ「融資枠内」であれば審査なしで融資を受けられる約束(コミット)をする契約で、金利とは別に手数料がかかるものの、必要に応じたスムーズな資金調達が可能になる。コロナ禍で見通しが立たない上場企業にとって、とても都合の良い融資契約だ。

 そして今年に入り、このコミットメントライン契約締結を発表する上場企業が急増していることが判明。帝国データバンクは同契約状況の動向について調査を開始した。