YouTube登録者37万人、Twitterフォロワー52万人でベストセラー『カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』著者のカリスマ保育士てぃ先生と、“ビリギャル”こと『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』著者の坪田塾塾長・坪田信貴さんがスペシャル対談!
従来のやり方にとらわれない子育て・教育方法を提唱するお二人が、「接する子どもの年代は違っても、子どもを伸ばすことの基本は同じ」と意気投合。それぞれの視点から、これまでの子育ての盲点を語ってくれました。子育て中のみなさんは必読。4回連続でお届けします!
(構成・小嶋優子 撮影・赤石仁)

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日本の親たちが持つ“思い込み”とは?

――坪田先生は、最新刊『「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない』(SB新書)のなかで「親が無意識に子どもにかける呪い」をテーマにされていますが、てぃ先生が保育をするなかで、子どもたちが「親の呪い」を受けているなと感じることはありますか?

てぃ先生(以下、てぃ) 大きなことをいえば、日本の子育ての環境では、べつに親がやらなくてもいいこともやらねばと思っていることが多いと思います。

 海外ではベビーシッターやナニー(家庭訪問型の保育サービス)を活用することが当たり前の国もあるけれど、日本は絶対に親が子育てしなければならぬ、という意識がありますよね。

 坪田先生がおっしゃる「呪い系」でいうと、すぐ他者と比較することとか。

 あとは、子どもが悪いことをしたときに、悪いのはその悪い行動だけであって、その子の人格そのものを否定するべきではないんだけど、「悪い子ね」「わからない子だね」といってしまうことで、子ども自身が自分を「約束を守れない人間」とか「僕は勉強ができないんだ」と認知してしまうこともあります。思い込みの力って強いから、本当にどんどん約束が守れなくなってしまったり、勉強が苦手になってしまったり。

 そういうことは多いと思うので、きちんと考えた方がいいと思いますね。

坪田信貴(以下、坪田)「嘘つきはどろぼうのはじまり」っていうことわざがありますね。親は子どもが嘘をついたことに対して敏感に反応するし、嘘をついたことが許せない。でも僕は、「いやいや親御さんだっていっぱい嘘ついてきたでしょ。サンタクロースはいるって言っていません?」と思うんです。

 きっと世の中の人、全員嘘をついたことはありますよね。でもほとんどの人はどろぼうになっていない。本当は、子どもが嘘をつくことで自分が傷ついたということを、「子どものため」と転化して言っている場合が多いのかなと。

てぃ なんでそんな嘘をつかなければならない状況になったのかというところを考えないと、子どもはまた同じパターンで嘘をつき続けますね。たとえば宿題をやっていないのにやったと言うのであれば、どうやったら正しい方法で宿題を進められるかを考えてさえあげれば、嘘をつく必要がなくなります。

「嘘つきはどろぼうのはじまり」と呪いをかけるより、そういう考え方のほうがいいですよね。

坪田 てぃ先生ってフラットですよね。

てぃ あ、はい。それでたまに怒られたりもします(笑)。僕は有名な人も一般の人も誰でもみんな同じだと思っていて。

 子どもの朝食を作るために早起きしたり、一緒に遊んであげたりするすばらしさと、芸能人がドラマで人気になったとかアスリートが記録を出したというすばらしさは同じだと思うんです。芸能人やアスリートがすごくないと思っているわけじゃなくて、「ぼくもすごいし、あなたもすごい」。それは子どもにも同じで、「ぼくもすごいけど、みんなもすごい」。

坪田 こういう保育士の先生に子どもを預けたいと思います(笑)。

「子どもはこうあるべき」という理想的な姿があるんじゃなくて、子どもがもっている性格や個性ってそれぞれ違うじゃないですか。そこをI’m OK, You’re OKみたいな考え方って大事だなって思います。

 今の教育はどちらかというとカリキュラム至上主義ですよね。全然できていなくても、余裕でできていても、この学年の間にやらなくてはいけない、これが身についていないといけない、全員同じことをやらないといけない、となっている。

 そこに親御さんも先生もフォーカスしてしまって、一人ひとりの個性ってないがしろにされがちです。そんななかで、ここまでフラットでいてくださって、カリキュラム、伝統、文化よりも子ども一人ひとりのことを見てくださる先生はとてもありがたい。これからの時代、とくに求められていくと思います。

大学受験生の教材選びと、幼児をすべり台に上らせる補助の意外な共通点とは?
坪田信貴(つぼた・のぶたか)
坪田塾 塾長
これまでに1300人以上の子どもたちを個別指導し、心理学を駆使した学習法により、多くの生徒の偏差値を短期間で急激に上げることで定評がある。「地頭が悪い子などいない。ただ、学習進度が遅れているだけ。なので、遅れた地点からやり直せば、低偏差値の子でも1~2年で有名大学、難関大学への合格は可能となる」という信念のもと、学生の学力の全体的な底上げを目指す。