台湾,領収書
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前回の記事『菓子パン買ったら3600万円当選、台湾人が「レシートを絶対に捨てない」理由』において、台湾のレシート(統一発票)に宝くじをつけることで脱税を防止していることなどを紹介した。今回はレシートに秘められたもう一つの仕掛けについて解説したい。(アジア市場開発・富吉国際企業顧問有限公司代表 藤 重太)

個人と法人で異なる
レシートの記載内容

 前回の「宝くじレシート」の記事は個人が買い物をしたときの話だった。しかし、法人が買ったものを経費(損金)として計上する場合の対応は少し変わってくる。

 台湾では「統一編号」という8桁の企業番号が全法人に割り振られている。この番号はいわば「法人版マイナンバー」で、会社を設立するときに割り当てられる。台湾の会社の名刺には必ずと言っていいほど統一編号(企業番号)が記載されている。

 そして、会社の備品・消耗品・福利厚生費・交際費・会議費などの経費(損金)として支払いをした場合、レジでこの企業番号を店員に告げて、「統一発票(レシート)」に記載してもらわなければならない。

 ただし、企業番号を記載したレシートは宝くじとしての権利を失う。もし、レシート上に企業番号が印字されていなければ経費(損金)として計上できない。もし、発行後経費として計上する場合は、面倒な手続き(再発行)をしなければならない。

 店側もレシートの再発行を防ぐため、店員が精算前に「統一編号(トン イー ビィエン ハオ)は何番ですか?」などと聞くのが常になっている。

 しかし、台湾のコンビニでおにぎりを買っても、焼き芋を買っても、アイスクリームを買っても「統一編号(トン イー ビィエン ハオ)は?」と聞いてくるので、台湾の経営者はどこまで経費に計上しているのか疑ってしまう一面もある。