「心が痛んでいる時、それはもう、風邪と同じです。休みましょう」
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話題のWEB漫画家・やしろあずき氏が
真面目すぎて自分を消費しているすべての人に贈る1冊
『人生から「逃げる」コマンドを封印している人へ』より特別に一部公開します。

ニートが「最強の助走期間」である理由

周囲の目を気にして焦る必要はない

 突然ですが、皆さんはニートの経験はありますか?

 僕はバリバリにあります。勤めていた会社を退職したはいいものの、当時実家で暮らしていた僕は、会社を辞めたことを母に隠していました。「なんで?」と思われるかもしれませんが、なんとなく恥ずかしかったからです。

 なので、毎朝母に「会社行ってきまーす」と言って家を出た後、近所のスタバで抹茶クリームフラペチーノを飲み、そのまま図書館に行って漫画とか読んでました。3~4ヵ月もです。

 3〜4ヵ月もの間、毎朝母に「会社行ってきまーす」と嘘をついてスタバと図書館のローテーション。想像できる? ジゴクです。この世のオワリ。

 最初のうちは「ニート最高!」と思ってたんですが、スタバに通い詰めた結果、最終的には貯金が2000円くらいになってしまい、本当にヤバい生活をしていました。

 結果的に母に嘘がばれてしまったので、その生活は終わったんですが、今思えばこの期間中にもっといろんな勉強とか絵の練習をしてスキルを磨いておけば良かったなぁ…と、しみじみ思います。

 僕の場合、在職中から漫画を描いていたのでその後もなんとかなりましたが、3~4ヵ月もあれば全く違うスキルを身につけることもできたはずなので、皆さんは僕を反面教師にしてニートになるようなことがあれば有効活用してほしいです。

 もちろん、心の休養が必要な人は存分にゆっくりしてください。それも助走の一つです。

 今の時代、会社員という働き方が合わずにニートになり、「なにもすることがないから動画とかボカロ(ボーカロイド)とかブログをやってみよう」と始めたことがきっかけで才能が開花し、めちゃくちゃ有名になった、なんて話も全然珍しくない話になってきています。

 ニートと聞くと、どうしても世間からの風当たりは強くなってしまいますが、そこは気にせず自分のやりたいことを見つけて、注力していける、人生でもあまりない貴重な時間だと思うんですよね。

 そのニート期間をダラダラと無駄に過ごしてしまうのか(僕みたいに)、それともまだ見ぬ自分と出会うための助走期間とするのか、それはあなた次第です。

なんとなく風当たりが強い「ニート」という言葉。
でも実は、めちゃくちゃ貴重な時間じゃないですか?

(本原稿は『人生から「逃げる」コマンドを封印している人へ』<やしろあずき著>の抜粋です)