その部下が、現状ではバリューを出せていなかったとしても、ひとつや2つ、得意なこと、頑張っていることがかならずあるはずです。

 返事が快活、笑顔が素敵、服や持ち物のセンスがいいなど、何でもいいのでいいところを見つけて、そこをまず、きちんと認めること。問題点を指摘するのは、そのあとで十分です。認められた部下は、どこを認められようと、テンションが上がることで結果として全体的なバリューの向上が期待できます。

 やたらと怒ってばかりいる上司がいますが、これでは何の成果も出せません。

 まずはチームメイトである部下を認める。

 それができる上司への第一歩です。

「叱る」ことに悩んでいる上司は、意外に多い

 しかし……、です。たしかに、認めるだけでは部下は壁にぶつかってしまいます。ときには、「叱る」ことが必要でしょう。この「叱る」ことに悩んでいる上司は、意外に多いものです。

 その悩みは、おもに2つに分類されます。

 まず、叱ることそのものが苦手で、本当は注意しなければならないときでも、できることなら避けて通りたい、という悩み。

 もうひとつは、自分でも気をつけているはずなのに、ちょっとしたことでイライラしてしまい、叱っている間に、つい怒りが怒りを呼んで、さらにエキサイトしてしまう……、という悩み。

 この人たちは、「やりすぎた……」といつも後悔します。でも、怒り出すとセーブがきかなくなってしまうのです。

 しかし、「怒る」と「叱る」はまったく違う行為です。「怒る」は単に自分の感情をぶつけているのに対し、「叱る」は改善してほしいことを伝える行為です。