三井住友だけが通期上方修正せず メガ銀決算、コロナ禍で格差Photo by Takahiro Tanoue

メガバンクグループの2021年3月期の上期決算は、3社合計で前年同期比3割の最終減益となった。その中で、三井住友フィナンシャルグループを除く2社が通期計画を上方修正した。この差は何か。(ダイヤモンド編集部 田上貴大)

「トータルでは(純利益で)2000億円の減益と厳しい決算だと思っているが、一言で言えば悪くない決算だなと感じている」

 2021年3月期の上期(20年4~9月期)決算発表の場で、三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)の亀澤宏規社長は今期の途中経過をこう振り返った。他の2メガバンクグループの実績を言い表す上でも、亀澤氏の言葉がおあつらえ向きの表現だろう。

 新型コロナウイルスの感染拡大は、あらゆる企業の業績をむしばんでいる。企業に対して、資金繰り支援という命綱の役割を果たす銀行にも、等しくコロナ禍の影響がずしりとのしかかった。