銀行再編の黒幕#8Photo:(c)dkey/a.collectionRF/amanaimages

メガバンクの顔役として、企業や金融庁のトップたちと議論するのは頭取の役割だ。任期満了が近づく頭取の後継者は誰なのか。特集『銀行再編の黒幕』(全16回)の#8では、3メガの次期頭取レースの最新の情勢に迫る。(ダイヤモンド編集部 田上貴大)

三菱UFJ銀行では「半沢」が候補に浮上
3メガバンクの次期頭取レースの行方

「東京中央銀行営業第二部次長」。この肩書を見て、誰を指し示すかすぐにぴんとくる人も多いだろう。異例のヒットを飛ばしたドラマ「半沢直樹」で、帝国航空の再建を任命された主人公、半沢その人だ。

 大団円を迎えた「半沢直樹」だが、金融業界では再び「半沢」の名前が耳目を集めている。三菱UFJ銀行にも「半沢」氏がいて、次期頭取レースの天王山にその名前が浮上しているからだ。

 同行の頭取には任期4年の不文律がある。前任の健康問題を機に、三毛兼承頭取が緊急登板したのは2017年6月のこと。順当に考えると、今年度が三毛体制の総仕上げの年だ。持ち株会社の主要ポストを担う有力役員の中で呼び声が高いのが、2人の執行役常務だ。