『世界一受けたい授業』など多数のメディアで注目されている“HSP(Highly Sensitive Person)”をご存じでしょうか? 「ささいなことが気になって疲れてしまう」「真面目すぎる」など、個人の性格だと思われてきたものが、研究によって、実は「生まれつき繊細な人」が「5人に1人」の割合でいることがわかってきました。
HSP専門カウンセラー・武田友紀氏の『今日も明日も「いいこと」がみつかる「繊細さん」の幸せリスト』(ダイヤモンド社刊)では、そんな生まれつきの気質を持つ「繊細さん」が、「繊細さん」だからこそ深く味わえる幸せに気づき、伸ばしていくコツを紹介しています。本記事では、同書より一部を公開します。
「自分だけの贅沢」が人生を変える
仕事や人間関係の転機にさしかかり、「生き方を変えたい!」というときは、「自分のため」を思い切ってドバッ! と投入してみましょう。いつもより大胆に時間やお金をかけて、自分が喜ぶことをしてみるのです。それは時に、これまでの自分の価値観を覆すものかもしれません。
世の中には、
1.マイナス状態をゼロにする
2.ゼロをプラスにする
3.プラスをさらに伸ばす
の3つのサービスがあります。
「1.マイナス状態をゼロにするサービス」は、痛みや悩みを解消するもの。治療のイメージです。
「2.ゼロをプラスにするサービス」は、「今、困っているわけではないけれど、あると嬉しい」もの。お笑いなどの娯楽や、嗜好品のイメージです。
「3.プラスをさらに伸ばすサービス」は、すでに良い状態をさらに良くするもの。ディズニーランドのイメージです。ディズニーランドでは、「楽しもう」と思ってくるお客さんを、キャストが素敵な笑顔で出迎えたり、親切にしたりともっと楽しませますよね。アスリートが体のメンテナンスをするなど、さらにパフォーマンスを上げるためのサービスも「3.」に入ります。
「1.マイナス状態をゼロにする」サービスは、痛みや悩みを解消するものですから、利用時に罪悪感が出にくいです。虫歯になったら歯医者に行きますし、肩こりがひどければマッサージに行きますよね。
ところが、「2.ゼロをプラスにする」「3.プラスをさらに伸ばす」サービスは、「絶対に必要」ではないので──我慢しようと思えば我慢できるので──ともすれば利用時に罪悪感が出ます。
たとえば、ホテルのラウンジでのアフタヌーンティー。(これは「2.」や「3.」にあたります)
すんなり「いいよね」と思う方もいれば、「そんなの贅沢!」と思う方もいると思います。たとえ同じ金額を、マッサージや職場の飲み会ではすんなり使えてもです。
お金を何に使うかは個人の価値観が出やすいのですが、自分の喜びのためだけに贅沢することは、時に人生を変えるきっかけになります。