「まったく知られていませんが、実は慢性的な肩こりや腰痛などのからだの不調の原因は、手が縮こまって、短くなっていることにあります。
現代人の多くは、手が短くなっています。その短くなった手をすっきり伸ばさない限りからだの不調はなくならないのです」と語るのは、アスリートゴリラ鍼灸接骨院の院長をしている高林孝光さん。
高林さんは、日々多くの患者さんの施術をするなかで、知らない間に手が短くなっている人がほとんどだと気がつきました。
そして手を伸ばす治療法を確立。多くの患者さんだけでなく、種目柄、手の障害が多いバレーボールのジュニアオリンピック東京代表トレーナーに抜擢されたり、車椅子ソフトボール日本代表のチーフトレーナーを任された経験も。
ダイエット、自律神経失調症など心と体の悩みの相談件数は5万件を超えています。
本連載では、高林さんの新著『1日7秒手を伸ばしなさい』に紹介されている、肩こりや腰痛といった慢性的なからだの不調を治す方法を特別に抜粋し、ご紹介していきます。
今回は、ミス・ワールド2016日本代表 吉川プリアンカさんに「手を伸ばす健康法」を始めた理由をお聞きしました。
(構成・井上健二 撮影・榊智朗)
体格に見合った手の長さが、その人本来の美しさを引き出します
1994年、東京生まれ。インド人の父と日本人の母を持つ。ミス・ワールド2016では、ミックス女性として初めて日本代表に選出。世界トップ20入りを果たす。日本語、英語、ベンガル語を自在に操るトリリンガルで、ラオスの国家資格である象使いの資格を持つ。現在は、起業家・経営者としても活動中。
――吉川さんが、「手を伸ばす体操」を始められたきっかけは何だったんですか?
高林先生とは母の紹介で知り合いました。高林先生に教わったのは、バランスの重要性。
私自身、身長は174cmで手足も長い方ですが、『手足の左右の長さがアンバランスで損をしている』と指摘されて、目からウロコが落ちました。
手の長さを比べたら、利き手の右手よりも左手の方がかなり短くて、手を回す体操で左右の手が伸びて同じ長さになったら、全体のバランスがさらに整いました。
――全体のバランスが大事なんですね。
私が日本代表として参加したミス・ワールドには世界120ヵ国以上から、女性たちが集まっていました。なかには、私よりも背の低い女性もいました。いまから振り返ってみると、それでも彼女たちのスタイルがよく見えていたのは、おそらく体格に見合った手足の長さのバランスが取れていたからでしょう。
経験者である私のところには、ミスコンテストへの参加希望者たちから、個人レッスンのリクエストが舞い込みます。そうした個人レッスンでも、私は必ず手を回す体操を教えて、体格にマッチした手の長さを保つように指導しています。
――今も、「手を伸ばす健康法」は続けられているんですか?
私は現在、基礎化粧品や健康食品を扱う会社を起業して経営しています。パソコン仕事が多くなり、肩こりに悩まされるようになりましたが、高林先生に教わった手を回す体操は、肩こりの軽減にも役立っています。いまでは作業開始前に手を回す体操を行い、仕事モードに切り替えるのが日課になっています(笑)
――今日はありがとうございました。