コロナ禍で“おひとりさま”向けのサービスが注目される中、人との接触をできるだけ避けてサウナを楽しむことができる施設が続々と誕生。感染リスクを下げるために大好きなサウナにも行けない、というサウナー必見のサウナ最新情報から、自身もサウナーであり、『医者が教えるサウナの教科書』著者である慶應義塾大学医学部特任助教の加藤容崇氏にも、医学的観点から、コロナ禍で正しくサウナに入るための方法を伺った。
コロナ禍で新たな「形」に進化したサウナ
今や漫画やそれを原作にしたドラマまで作られるなど、第3次の波が押し寄せているサウナ・ブーム。
かつてはおじさんたちの憩いの場、というイメージが強かったサウナだが、今では若い芸能人やビジネスエリートと呼ばれる経営者たちがこぞって「サウナー」を自称し、女性のサウナーも増加中と、その人気が急速に高まっている。
しかし、今年に入り、新型コロナ・ウイルスの影響で営業を自粛したり、客足の減少により経営が苦しくなったりしている施設も増加。
そんななか、今サウナーの間で注目を集めているのが、今秋ごろから続々と新施設が誕生している「ソロ(個室)サウナ」や「プライベート(貸し切り)サウナ」の存在だ。
2020年3月に発売された書籍『医者が教えるサウナの教科書』著者で、慶應義塾大学医学部特任助教の加藤容崇氏は「コロナ・ウイルスとサウナの関係」についてこのように語る。
「一般的にはウイルスは高温・多湿で感染リスクが低下するということが知られています。
その一方、『56℃(30分間感染力あり)、70℃(5分間感染力あり)でも、コロナ・ウイルスは完全には死滅しない可能性がある』ことも報告されています。
また、『コロナ・ウイルスは発症前およそ3日前より感染性を持つ』ことも示唆されており、サウナ施設の入口での検温や症状の有無による『感染源』対策を完璧に行うことは困難なため、サウナ室の『感染経路』対策も通常の浴室や脱衣所と同様に行わなければなりません」(加藤氏)
続けてその観点から、こうもアドバイスします。
「ソロサウナなら、室内で他人との接触や、会話での飛沫感染もないので、リスクは最低限に抑えられます」