教育学、心理学、脳科学等、さまざまな切り口の資料や取材をものに「いま、もっとも子どものためになる」ことをまとめ、15万部を突破した話題の書『子育てベスト100──「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』
発売早々、高濱正伸氏(花まる学習会代表)が「画期的な1冊が誕生した。長年の取材で得た情報を、親としての『これは使えるな』という実感でふるいにかけ、学術研究の裏付けやデータなども確認した上でまとめあげた力作である」と評するなど話題騒然の1冊だ。
今回、『子育てベスト100』著者の加藤紀子氏が、『東大教授が教えるやばい日本史』監修者で歴史学者、東大教授である本郷和人氏に子育てについて聞いた(構成:小川晶子、写真:山口真由子)
※対談前回「東大教授が『これはするべき』と親に勧める3つのこと」コチラ

【その1】「家族旅行」で歴史に触れる

加藤紀子(以下、加藤) 本郷先生は小学校4年生のときに仏像に魅了されて、歴史の世界に一気に入っていったという話を伺ったことがあります。歴史への入り口として『やばい日本史』はまさにピッタリだと思いますが、ほかにはどんなことがあるでしょうか。

本郷和人(以下、本郷) 旅行はいいでしょうね。美しい風土や歴史的建築物に触れると、そこの歴史への興味が広がると思います。日本国内だったら、京都、奈良、鎌倉、日光とか。修学旅行でも行くのでしょうが、親子で行って歴史の話をしたら楽しいのでは。

加藤 ゲームはいかがでしょう。「信長の野望」という有名なゲームがありますが、親子でこのゲームを楽しんでいたら、息子がお父さんの歴史小説を読み始めて、大の歴史好きになったという話もありますよ。

加藤紀子(かとう・のりこ)
1973年京都市出まれ。1996年東京大学経済学部卒業。国際電信電話(現KDDI)に入社。その後、渡米。帰国後は中学受験、海外大学進学、国際バカロレア、教育分野を中心に「NewsPicks」「プレジデントFamily」「ReseMom(リセマム)」「ダイヤモンド・オンライン」などさまざまなメディアで旺盛な取材、執筆を続けている。一男一女の母。膨大な資料と取材から「いま一番子どものためになること」をまとめた『子育てベスト100──「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』が15万部を超える大きな話題となっている。

【その2】「漫画」で歴史を楽しむ

本郷 それは素晴らしい。子どもの知識欲はすごいですからね。「三国志」のスマホゲームでもいいし、漫画『キングダム』もいいでしょう。

加藤 漫画と言えば、うちの子たちが小学生のときに、学習漫画シリーズの『日本の歴史』を一気に買いそろえたのですが、高校生になってもまだそれを読んでいます。

本郷 ああいう学習漫画は、すごく力を入れて描いていますよ。どんな服を着ていたのか、何を食べていたのかというところまで、絵にしなきゃいけないから嘘がつけません

「ビリギャル」で有名なさやかさんも、『日本の歴史』を読み込んで慶応義塾大学に合格したそうです。歴史漫画はいろいろな出版社が出していますが、選ぶ際には、監修者が誰なのか、ちゃんとした研究者かというのは、確認するといいかもしれません。

加藤 それは大事ですね。本郷先生も『やばい日本史』のイラスト部分にもかなり指摘をされたとのことですね。

本郷 この時代の刀は湾曲していないから、まっすぐに修正しなければとか、細かく見ていますよ。

 漫画は歴史への興味の入り口として入りやすいでしょうね。『ベルサイユのばら』だっていいと思いますよ。

本郷和人(ほんごう・かずと)
東京都出身。東京大学・同大学院で石井進氏・五味文彦氏に師事し日本中世史を学ぶ。大河ドラマ『平清盛』など、ドラマ、アニメ、漫画の時代考証にも携わっている。おもな著書に『新・中世王権論』『日本史のツボ』(ともに文藝春秋)、『戦いの日本史』(KADOKAWA)、『戦国武将の明暗』(新潮社)など。監修を務めた『東大教授がおしえる やばい日本史』は子どもから大人まで大きな人気となり、37万部突破のベストセラーとなっている。