アイルランドの小さな町バリナに9月、巨大な壁画が登場した。そこに描かれているのは、1世紀余り前この辺りに暮らしていた住民を祖先に持つアイルランド系米国人だ。2カ月後、その輝くようなジョー・バイデン氏の肖像画の周辺にはファンや友人、親族らが集まり、地元と縁の深い米次期大統領の誕生を祝っていた。「バリナの町に大興奮をもたらした」。バイデン氏の遠いいとこにあたり、近年バイデン家と親交を深めているローリタ・ブレウィットさん(37)はこう話す。「彼がアイルランドに情熱を抱いているからこそ、私たちにとってはさらに特別だ」アイルランドが米大統領とここまで緊密な関係を持つのはジョン・F・ケネディ元大統領以来だ。バイデン氏は折に触れ自身のルーツを語り、アイルランドの詩を引用するなど、同国への愛情を隠さない。バイデン氏の大統領就任は、国際舞台におけるアイルランドの地位向上にも貢献しそうだ。
バイデン氏のルーツ、アイルランドを包む興奮
ケネディ元大統領以来の緊密な絆、ビジネスや観光にも期待
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