「口内が健康な子」の親がしている4大習慣Photo: Adobe Stock

新型コロナウィルスの影響で、世の中が大きく変わりつつある。そんな変化の激しい現代において「子どもに何をしてあげられるか」と悩んでいる親は多いのではないだろうか。
そこで、これまで教育を軸に取材を重ねてきた著者が、教育学、心理学、脳科学等、さまざまな切り口の資料や取材を元に「いま、最も子どものためになる」ことを『子育てベスト100──「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』にまとめた。
「家での勉強のしかた」から「遊び」「習い事」「運動」「食事」まで、子育てのあらゆるテーマをカバー。100の「してあげたいこと」を実践するにあたっては、さらに詳細な「421の具体策」で、実際に何をどうしてあげればいいのかまで丁寧に落とし込んでいる。
発売早々、高濱正伸氏(花まる学習会代表)が「画期的な1冊が誕生した。長年の取材で得た情報を、親としての『これは使えるな』という実感でふるいにかけ、学術研究の裏付けやデータなども確認した上でまとめあげた力作である」と評するなど話題騒然の1冊だ。本稿では、特別に本書から一部を抜粋・編集して紹介する。

きちんと「噛めない」子が増えている

 いまや、日本は世界でも子どもの虫歯が少ない国です。昭和40年代には9割以上の子どもに虫歯がありましたが、いまは虫歯のない子のほうが多くなり、小学生では45%と過去最低になりました。

 その一方で、短時間で食べられるやわらかいものが中心の食生活になり、きちんと噛めない子どもが増えているともいわれています。しっかり噛むことで脳の血流も大きく増加するので、脳が活性化されて記憶力が高まるなど、噛むことは学習効果を上げることにもつながります。

 子どもの噛む力にくわしい歯科医の増田純一氏によると、噛む力の弱い子は、口の周囲の筋肉やあごが弱く、口がポカンと開いているのだそうです。この「お口ポカン」の状態の子どもは口呼吸になるため、のどの乾燥でウィルスや細菌に感染しやすく、扁桃腺がつねに腫れている状態になり、免疫力が低下します

 噛む力がつくと口の周囲の筋肉が鍛えられるので、いつでも口を閉じて鼻呼吸をするようになり、風邪をひきにくくなります。噛む力は脳の活性化だけでなく体全体の健康にもつながっているのです(増田純一著『子どもの知能と身体を発達させる噛む力』参照)

 では、子どもに噛む力をつけて、口の中を健康にするにはどうすればいいでしょうか?

【その1】「あいうべ体操」をする

 噛むために必要な筋肉を鍛えるため、今井一彰医師が考案した「あいうべ体操」というトレーニング法があります(今井一彰著『なるほど呼吸学 あいうべ体操で息育』参照)

(1)「あー」と口を大きく開ける
(2)「いー」と口を大きく横に広げる
(3)「うー」とくちびるを前に突き出す
(4)「べー」と舌を突き出して下に伸ばす

 今井医師は、この体操を食前に10回ずつなど、1日30回行なうことを勧めています。声は出しても出さなくてもいいので、1回ずつゆっくりと行なうことで、口のまわりや舌の筋肉が鍛えられ、免疫機能アップにつながるといいます。

【その2】口の中を「きれい」にする

 虫歯になり、神経が破壊されると、噛む力が弱まるだけでなく、脳につながる神経も切れた状態になってしまうため、脳の成長にも悪影響を与えます。しっかり噛めるようにするには、虫歯をつくらないよう口の中をきれいにすることが欠かせません。

 ちなみに、虫歯に最もかかりやすいのは寝ているあいだです。就寝前に丁寧に歯みがきをすると、寝ているあいだは歯がきれいな状態になり、虫歯を予防できます。朝起きたときすぐにしっかりとうがいをするのも虫歯予防になります。

 毎食後の歯みがきが無理な日も、起きてすぐのうがいと、寝る前の丁寧な歯みがきは欠かさないようにします。

【その3】ひと口「30回」噛む

 厚生労働省が提唱している「噛ミング30」運動では、噛む力は生活習慣病を予防して、健康にも効果があることをうたい、ひと口30回噛むことを推奨しています。

【その4】「ガム」を噛む

 増田医師によると、歯科医の指導のもと、子どもが奥歯でガムをしっかり噛むトレーニングをしたところ、噛む力が2倍になった例もあるそうです。ガムを噛むときには、片方にかたよらず、両サイドの奥歯で噛む意識をもたせるようにします。

 ガムは歯科や薬局で売られている、キシリトールが90%以上含まれているものを選ぶようにします。キシリトールは、虫歯になりにくい甘味料です。

(本原稿は、『子育てベスト100──「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』から抜粋・編集したものです)