視野を広げるきっかけとなる書籍をビジネスパーソン向けに厳選し、ダイジェストにして配信する「SERENDIP(セレンディップ)」。この連載では、経営層・管理層の新たな発想のきっかけになる書籍を、SERENDIP編集部のチーフ・エディターである吉川清史が豊富な読書量と取材経験などからレビューします。
人口減少が始まった2005年からの
ビジネス書トレンド変化を見る
新型コロナウイルス感染症が収束しないまま迎えることになった2020-21年の年末年始。帰省や旅行、外出を控えるために、例年以上に時間的な余裕がある人も多いだろう。そこで、これまで読もうと思っていたが、なかなか手を伸ばせなかった歴代のベストセラーのページをめくってみてはいかがだろうか。
とはいえ、歴代のベストセラーといってもさまざまな分野があり、膨大な冊数がある。何かしらの切り口は必要だろう。そこで本記事では、この「15年」を振り返り、「問題解決・イノベーション思考」に関する書籍のトレンドを追ってみる、という切り口を提案したい。
なぜ「15年」なのか。実は15年前の2005年は、日本の人口が初めて減少に転じた年。それに象徴されるように、この15年は、市場が大きく変化し、それに応じた経営上の問題解決やイノベーションが求められる期間だったからだ。
実際、ビジネスパーソン向けに厳選した書籍のダイジェストを提供する情報工場「SERENDIP」編集部が、この15年間に日本で発刊されたビジネス書を振り返ってみると、「問題解決・イノベーション思考」に関して、明らかなトレンド変化が見いだせた。
情報工場も、ちょうど2020年11月に創業15周年を迎えた。15年間、ダイジェストで紹介し続けた書籍にどんな傾向があったのだろうか。