「顔見せしない会議」が
無反応症候群を蔓延させる

 数人から20人程度で実施することが多いが、常時カメラとマイクをオンにしていただいて、回線に影響が出たと感じたことはない。確かに、スマホでアクセスしている方は、画面が動いてしまっている人や、正面からではない角度で映っている人もいるし、壁紙機能を用いて背景を隠している人もいるが、それを気にする人はいない。

 予期せぬ映像や音声が入ってしまったときは、一時的にカメラやマイクをオフにしていただくことはあるが、基本的にはカメラもマイクもオンにした状態で、対面での演習と遜色のない双方向演習プログラムを実施できている。

 会議でも同じことで、最初は抵抗感を覚える人もいるかもしれない。しかし、慣れてくると、それがスタンダードになるものだ。これまで対面でお互いの表情を見ながら対話や会議をしてきたではないか。リモート会議でも同じことができるのだ。

 カメラやマイクをオフにして参加する「顔見せしない会議」が、無反応症候群を蔓延(まんえん)させる。個人や企業ひいては、わが国全体のコミュニケーションやエンゲージメントの総量を低下させてしまう。カメラやマイクを常時オンにして会議することを、いち早く実施することを強くお勧めする。