サンフランシスコのソーシャルワーカー、ケリー・カトラーさん(44)は昨年、スタンフォード大学で行われた新たなデジタル催眠プログラム「レベリ・ヘルス」の1カ月にわたる実用化試験に参加した。カトラーさんの喫煙歴は25年。たばこをやめるのにサポートが必要で、医師の強い勧めで試験に参加したものの、効果があるとは思っていなかった。「ばかばかしい、うまくいくわけがないと思っていた」レベリ・ヘルスは自宅で簡単に催眠術が受けられる新世代のソフトやアプリの一つだ。カトラーさんはセラピストから直接、催眠術を受けたあと、1カ月間、自宅で対話式の自己催眠セッションに参加するよう指示された。自宅での2回目のセッションのあと、カトラーさんはたばこを吸いたいと思わないことに気が付いて驚いた。「どうしても吸いたいという気持ちがなくなった」とカトラーさん。「説明できない。訳が分からない」