米国のジョー・バイデン次期大統領は中国に対する強硬姿勢を打ち出す考えを表明しているが、香港で多数の民主派活動家らが逮捕されたことで、バイデン政権にとって選択肢が狭まり、出足から試練が待ち受ける格好となった。香港では6日、民主派の立法会(議会)元議員ら50人余りに加え、人権を専門とする米国人弁護士1人が逮捕された。中国が昨年7月に成立させた香港国家安全維持法を幅広く適用する姿勢が鮮明に示された。同法が施行されて以降、ドナルド・トランプ政権は制裁措置などを講じてきたものの、中国政府は民主派弾圧を強めている。米政権の措置はなお有効だが、バイデン氏の大統領就任まであと数週間というタイミングで中国政府がさらなる強硬な行動を取ったことは、対米関係の修復よりも香港統制を優先させる姿勢を示している。
バイデン氏の対中強硬姿勢に試練、香港民主派逮捕
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