経済的に自立して早期リタイアを果たす「FIRE」を目指し、
株式投資を始める個人投資家が増えている。
その多くの投資対象は日本株だが、じつは米国株こそFIREへの近道だ。
米国株は日本株より手堅い。
某大手金融機関に勤めていた著者は、40歳で早期リタイアを考え始め、
2020年に資産1億円達成を計画。
計画を前倒しで2019年に目標達成、51歳で早期リタイアを実現した。
初の著書『【エル式】 米国株投資で1億円』では、
早期リタイアの大きな原動力となった米国株の投資術を全公開。
これまでの投資歴や投資銘柄、今さら聞けない米国株投資の基礎の基礎から、
年代や目的別の具体的な投資指南、最強の投資先10銘柄に至るまで、
“初心者以上マニア未満”の全個人投資家に役立つ情報を徹底指南する。
米国株はずっと値上がりが続いている
米国株に限らず、日本株も含めて世界中の株式市場には、好不調の波があります。
その意味では米国株が一度も下落せず、ずっと右肩上がりになっているわけではありません。
しかし、日本市場と比べると、米国市場が力強い上昇を続けてきたというのは、間違いのない事実です。
私があらためて1984年末から2020年9月末まで35年以上のデータを分析したところ、次のような事実が判明しました。
まず、この期間を選んだのは、1990年をピークとする日本のバブル経済とその後バブル崩壊、2000年のアメリカITバブル崩壊と2008年のリーマンショックという景気の荒波を経ているからです。
日本株の有力なベンチマーク(指標)である日経平均株価は、1984年末日で1万1542円でした。
その35年後の2020年9月末には、日経平均は2万3185円まで上昇。
要するに2倍になっているのです。
一方、米国株の有力なベンチマークであるS&P500は、1984年末日で167米ドルでした。
1米ドル105円で換算すると1万7535円ですから、日経平均とあまり変わらない水準です。
ところが、2020年9月末のS&P500は3365米ドルになっています。
つまり20倍になっているわけです。
1米ドル105円で換算すると、35万3325円という桁外れの成長を示しています。
ですから、短期的には乱高下があるにしても、中長期で比較すると、日本株より米国株のほうが上昇し続けているということは疑いのない事実といえるでしょう。