シニア世代の人は、スマートフォンやパソコンに保管した情報を家族にどう残すか準備しているだろうか。総務省によると80歳以上でもインターネット利用率が57%に達する一方で、デジタル機器のロックを解除できずに困る遺族も増えている。「デジタル終活」に必要なことを専門家に聞いた。
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「夫が使用していたスマホとパソコンのロックが開かない。なんとかならないでしょうか」
デジタル機器のデータ解析会社・デジタルデータソリューションには、亡くなった人が所有していたスマホやパソコンなどの「デジタル遺品」のパスワード解析をしてほしいという、遺族からの相談が絶えない。
遺品の持ち主が若い人とは限らない。同社COO(最高執行責任者)の上谷宗久さんによると、デジタル遺品として持ち込まれたスマホやタブレット端末などの持ち主の3割は50代以上だ。60代以上も15%いる。