ようやく報じるようになった“病床不足”
いずれにせよ偏ったマスメディア

 私は、1都3県の知事が政府に緊急事態宣言を要望したというニュースを見て、まず直感的に、小池知事が都内の感染者数が急増して自分の無策を批判される前に、政府に責任転嫁しようとしているんだろうなと思いました。先日は、政府との意見交換の後に3県の知事を従えてぶら下がり会見に臨む姿をテレビで見て、夏の都議選に向けた露出の強化まで始めたかと思ってしまいました。

 もちろん、そこまで悪く捉える必要はないと思いますが、それにしてもマスメディアの小池知事に対する“優遇”はおかしいと言わざるを得ません。とにかく政府や政権を批判したい、その方が視聴率を取れる、小池知事は人気があるから批判しない方がいい、といった思惑があるのでしょうか。

 ちなみに、マスメディアの偏りという観点からは、日々の感染者数を騒ぎ立てるのに忙し過ぎるからかもしれませんが、大事な論点を取り上げるのが遅すぎるという問題もあると思います。

 その例を一つ挙げると、最近ようやく多くのメディアが、「日本の人口当たりの病床数は世界一である一方で、感染者数は欧米より圧倒的に少ないのに、なぜ医療崩壊の危機に瀕するのか」という問題を取り上げ始めました。しかし、自慢する気はありませんが、私や政策仲間である原英史氏(政策工房社長)は、ひと月以上前の12月上旬にこの問題を指摘しています(https://www.youtube.com/watch?v=6cq4n7E2zLg&feature=youtu.be)。

 いずれにしても、これらの事実から分かるのは、マスメディアの報道には大きな偏りが存在するということです。

 ネット、特に多くの識者も使っているソーシャルメディアは、正しい情報を自分で調べて入手してこうしたマスメディアの偏りを補正するという観点から、すべての人にとって非常に重要なツールとなるはずです。

 ところが、今年に入って、そのソーシャルメディアの偏りが米国で露見してしまいました。米国のトランプ大統領の支持者が、審議中の連邦議会議事堂を襲撃したことを受け、トランプ大統領がこの暴動を扇動したとして、ツイッター社は、そのツイートが「さらなる暴力を扇動する恐れがあるため」との理由で、トランプ大統領のツイッターのアカウントを永久停止にしたのです。

 これは一見すると、とんでもないツイートを繰り返してきたトランプ大統領が相手だからやむを得ないし当然だと思われるかもしれませんが、冷静に考えると、ソーシャルメディアの偏向を示す端的な事例でもあるのです。