次期米財務長官に指名されたジャネット・イエレン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長は19日に米上院で開かれる指名承認公聴会で、為替相場については市場で決まる相場を尊重すると明言し、競争優位性のため弱いドルを目指すことはしないことを明らかにする見通しだ。同氏の公聴会の準備に詳しいジョー・バイデン次期大統領の政権移行チーム関係者が明らかにした。これは米国の不干渉主義的な手法に回帰することを意味する。ドナルド・トランプ大統領は、弱いドルを求める声に押されてこの手法から外れていた。公聴会は上院財政委員会で開かれ、承認されればスティーブン・ムニューシン財務長官の後任となる。イエレン氏へのブリーフィング担当者によると、新政権でのドル政策について問われた場合、イエレン氏は「ドルやその他の通貨の価値は市場で決まるべきだ。世界経済において市場は景気動向の変化を反映するように対応し、概してそうした調節を促す」と述べるよう準備している。