米イリノイ州南部にあるデュポ高校で社会科と公民を教えるローガン・ライドナー氏は、3年生の授業を始める際、米連邦議会議事堂で起きた騒乱を議論のテーマとするための基本原則を思い出させた。それは、誰もが自分の意見を持つ権利があり、誰もが相手の話に耳を傾けるべきだということだ。イリノイ州は公民の授業を必修科目にする40州の一つだ。同氏の公民の授業では、生徒同士が激しい議論を交わすのが常だった。生徒の政治的見解は民主・共和の両方に分かれ、右派寄りの意見がやや多い。だが議事堂乱入事件の後、とりわけ辛らつな議論の応酬が繰り広げられた。そこに内在する歴史的性質や、政治的にセンシティブな問題であることが理由だとライドナー氏は話す。