17日には別の県議が、案里被告から「当選祝い」と50万円を受け取ったことを明らかにした上で「選挙の応援をしてほしいのだと思った。違法な金と分かっていた」と述べた。この県議は「当選祝いでもらう金ではない」と返そうとすると、案里被告は「では、陣中見舞いということで」「(闘病中の)奥様のお見舞金」と応じず、領収書も受け取らなかったという。

 18日にも案里被告から30万円を受け取ったという別の県議が出廷。「選挙で応援してほしいという趣旨で、危ない金と感じた」と説明。また「疑惑が報じられた後、案里氏から『あれ、なかったことでいいよね』と電話があり、口裏合わせと感じた」と証言した。

 この際、案里被告は「うふふ」と笑い声を上げ、高橋裁判長から注意を受けた弁護人がたしなめる場面もあった。

「主人の無礼を許して」と号泣

 10月2日も別の県議が出廷。案里被告が「当選おめでとうございます。二階(俊博)幹事長から預かり物です」と30万円を受け取ったことを認めた。その上で「私の当選祝いと参院選の支援依頼と思った」と証言。幹事長の話は「ジョークと思った」と語った。

 5日は江田島市議が出廷。前述の女性秘書から10万円を受領したとし「参院選に立候補する案里氏を市民に知ってもらうため、地元の行事へ招待したお礼と思った」とする一方、謝礼にしては多額で「投票依頼の趣旨なら違法と感じた」と述べた。

 7日には10万円を渡したとされる女性秘書が出廷。現金入りの封筒を渡した事実を認め「案里氏に事前に報告していた」と証言した。

 13日、克行被告から2回にわたり計50万円を受領したという広島市議が出廷。「以前、克行氏から恫喝(どうかつ)されたことがあり、受領を断れなかった」と話した。検察官はこの市議が録音していたやりとりを再生。克行被告とみられる男性が「応援してください。これ、気持ちですから」と発言していた。

 市議が克行被告に恫喝されたと証言した後、案里被告は「主人のご無礼を許してください」と号泣しながら謝罪した。

 証人尋問では結局、起訴状で現金を渡したとされる5人のうち4人が「票の取りまとめ依頼と思った」、1人が「当選祝いと思った」と述べた。