さて、日銀がETFを買い始めたのは、2010年12月15日だった。包括的な金融緩和政策を推進するために、資産買い入れ基金を創設してスタートした。買い入れ資産の内訳は当初、国債3.5兆円、CPや社債1兆円、残りがETFとして5000億円程度の予算だった。この時の日経平均は、1万0310円(1円未満四捨五入、以下同様)。今から考えると実に安い価格で買ったことになる。買い入れ対象になったETFは日経平均とTOPIXに連動する商品で、ホールド期間も1年程度としていた。

 なお、買い入れ約定日中に日銀HPの“オペレーション(日次公表分)”のページ最下行のリンクで買入約定額をExcelスプレッドシートにて公表している。

 翌年、東日本大震災がおこり景気は後退、金融緩和も強化され基金は期間延長、金額限度も引き上げらた。その後アベノミクスが始まり、2013年には黒田総裁が就任、異次元の緩和を進めてゆく。

2020年3月に日経平均は
コロナ問題で下がったが…

 ETFの買い入れ額は2013年末を期限に2.1兆円に拡大、基金は廃止され、ETFは年間1兆円で購入されることになった。株価は上がっていったが、2015年には中国をはじめとする新興国が停滞し日銀は金融緩和を補完する措置としてETF買い入れ枠を3000億円設定したものの、少額すぎてむしろ株安になった。

 2016年1月にマイナス金利、7月にETF買い入れペースを年間6兆円に増額、2016年9月末には簿価ベースで10兆円を超えた。そして2020年の3月、日経平均はコロナ問題で大きく下がった。この間の株価推移を確認しておこう。

 その時期、3月10日の参議院財政金融委員会で、参考人として呼ばれた日銀の黒田総裁は、大塚耕平氏(参議院議員。彼の前職は日銀である)の質問を受けた.