2020年12月2日に鳴り物入りでデビューしたガールズグループ「NiziU」だが、早くも失速しつつある。かつての人気を取り戻すために見直すべき戦略とは。(国際政治評論家・翻訳家 白川 司)
NiziUが日本で
人気を博した理由
日韓合同オーディションプロジェクトであるNizi Project(「虹プロ」と略されることがある)から誕生したガールズグループNiziUが人気を博している。
私も、2020年9月2日『日本人9人組「NiziU」が大ブレイク、韓国が世界的アイドルを生み出す理由』などの記事で、NiziUを論評したことがある。賛否はともかく、記事は思いのほか多くの方に読んでいただいたようだ。
NiziUは韓国人アーティストでもあるJ.Y. Park氏がプロデュースする日本人9人によるガールズグループであり、K-POP色が強いことから、嫌韓感情が蔓延する日本では反発も少なくない。ただ、そんな反発があったにもかかわらず、NiziUは2020年のNHK紅白歌合戦出場も果たして、人気グループとしての地位を固めつつあるようにもみえる。
私は記事をNiziUが日本で人気を博すことはほぼ間違いないという前提で書いたのだが、それは日本のアイドル市場を席巻するAKBグループによる「弊害」がいくつも見えてきたこともあった。