たくさん服はあるのに、今日着る服がないのは、あなたが服を持ちすぎているからかも?
新しい服を買うのをやめて、手持ちの服だけで過ごしてみると、意外と定期的に買い続けなくてもおしゃれはできるということが分かってきます。NYで話題の必要最小限の、確実に着る服だけのワードローブのつくり方を紹介した書籍『もう、服は買わない』。今回はその中から、著者コートニー・カーヴァーの変わりたいけど変われない人へのメッセージを一つご紹介します。

服は、あなたを変えてくれない

「変わりたいのに!」<br />服は、あなたの人生を変えるのかphoto: Adobe Stock

これまでどんなことを聞かされてきたにせよ、服があなたを変えてくれるわけではありません。かつての私は、本当に必要に駆られてショッピングに出かけることはほぼありませんでした。

気晴らしのため、流行に乗り遅れないため、少しでも細く見せるため、自分に力があるように感じるため、体裁を保つため、退屈を紛らすため……。ミーティングやイベントの予定があれば、その場で浮かないようにいかにもその集団の一員らしく見える服装をしたいと思っていました。

そんな風に理由をつけては、新しい靴やほっそりと見えるジャケットを買っていました。そうすれば外見も良くなって、仕事の成果も上がり、いい気分になって、有能になれる、と。

ところが実際には、また買ってしまったという後悔にさいなまれ、ローンは膨れあがり、ガラクタが増えるばかりという惨憺(さんたん)たる結末を迎えたのです。するとまた、気分を上げようと買い物に走り……。

ほかの買い物でも気晴らしをしましたが、やはり一番気持ちが高揚するのは服のショッピングでした。

しかし、思いきって服を減らしてみたところ、私はこれまでのそうした行動を振り返ることができました。そして1年間、33アイテム以下で暮らしたことで、「自分をよりよい人間にできるのは自分だけ。服ではない」ということに気づいたのです。

ものやショッピングで気分が上向くことはありません。自分の心の声に耳を傾ければ今必要なのは、近所のショッピングモールやお気に入りのオンラインショップを徘徊することではないとわかるはずです。一時の気晴らしに走るのはやめて、自分にとって本当に必要なことは何か考えましょう。「新しい服」を買うよりも、心から満足できるはずです。

『もう、服は買わない』では他にも、服の減らし方や、必要最低限のワードローブのつくり方、無駄買いを防ぐ方法などたくさんご紹介しています。「3ヵ月33アイテムで過ごす」を成功させるためには、33アイテムにどんなものを入れればいいのか、途中で変えてもいいのか、例外はあるのかなど様々なコツがあります。自分に合った方法で、ストレスがなく、心から満足できるワードローブをつくることができれば、人生が変わります。「服はたくさんあるけど、着る服がない!」「着ない服を手放して、身軽になりたい!」という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。