中国のウイグル族は何十年も前から、政治的・宗教的弾圧を逃れてトルコへ移動してきた。だがこのところの逮捕劇や中国との引き渡し条約案を受け、トルコはもはや逃避先となり得ないと彼らの多くが恐れている。トルコでのウイグル人逮捕は大半がテロ関連の容疑で、数年前からあったことだが、ここ数カ月でエスカレートしてきたと弁護士らは語る。直近では1月18日、イスタンブールの警察がテロ対策の強制捜索でウイグル族3人を拘束した。「今は誰もがパニックになっている」と語るのは拘束された1人の妻、メリケさんだ。「夜も眠れない」メリケさんによると、現地警察は夫のアブドゥラ・メッツィーディさんがテロ行為に関与したと主張している。メリケさんは夫と姓が異なるが、自分の姓は公開しないでほしいと述べた。警官の1人がメッツィーディ氏を国外追放センターへ連れ去る前、「反中国活動」をしたからだと言ったという。アブドゥラさんは今なおセンターにいる。
逃げ場失うウイグル族、中国にすり寄るトルコ
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