続いては、生活保護が利用できる条件だ。これは、「資産がなく、収入が生活保護基準より少ない」と20文字で表現できる。「資産がない」という判断にあたって問題になりうる持ち家や自家用車についても、「高級タワマンのような物件ではなく、ローンが終わっているのなら、持ち家に住み続けられることが多いです」「自家用車は所有も運転も禁止されているが、ないと暮らせない場合には認められることが多いです。処分には、もともと6カ月の猶予があり、生活保護を利用し始めるときに処分できている必要はありません」といったポイントとともに説明した。

 では、実際に生活保護を申請するには、どうすればよいのだろうか。

生活保護は本当に
ためらわずに使える制度なのか

 生活保護の申請は、申請の意思を示すだけで可能だ。申請書は、支援団体のウェブサイトなどからダウンロードすることができるのだが、必要な事項が書かれていれば、レポート用紙でもチラシの裏紙でもかまわない。福祉事務所に持参して提出することも、FAXや郵送で送付することもできる。

 本来は、福祉事務所を訪れたり電話をかけたりして、「生活保護を申請します」と口頭で述べるだけでもよい。障害や不十分な教育によって、文字の読み書きが不自由な人も少なくないからだ。ただし実際のところ、口頭では相談も申請もなかったものとして扱われることが多いだろう。

 厚生省および厚労省は、1954年以来ずっと、一貫して生活保護を「適正化」し続けている。当然、制度の適正な運用は必要なのだが、この「適正化」が意味するのは、生活保護の利用抑制だ。その背後には、大蔵省および財務省の意向がある。2020年12月、厚労省がウェブページで「生活保護は権利」「ためらわずに申請を」と呼びかけたのは、画期的かつ革命的なことなのだ。