険しい黒字化への道のり
苦境に立たされている外食業界は今後どうなるのか。緊急事態宣言が出された4〜6月と比べると、7〜9月は客足は回復してきてはいる。だが売り上げは良くてもまだ7割、8割程度の水準で、もともと外食産業は損益分岐点が高いため「その程度の戻りでは黒字化には程遠い」(朝永氏)のが現実だ。
コロナの第3波が来ている現状では、居酒屋のように大人数の宴会で稼いでいた業態はかなり厳しいだろう。一方で、1人、2人といった少人数で利用するファーストフードは、比較的影響が小さく済む可能性がある。
では、外食業界を志す学生はどのような基準で企業を選べばいいのか。
朝永氏は、小売り業界と同様に外食業界でも「時代の構造変化に対応できているか」「社会に対する企業姿勢、客に対する企業姿勢」を見るべきだとアドバイスする。