夢を見させてくれて、ありがとう!
はかなく消えていく夢…

 近年、中国はIT分野では世界の最先端を行き、さまざまな便利なアプリが開発され、利用されている。それらは人々の生活を大きく変えて未来都市のように「先進的な存在」となっている。

 筆者とウィーチャットでつながっているIT関係の仕事をしている知人がこのような熱狂ぶりに対し、専門的な見解をSNS上で示した。

「クラブハウスのようなただの音声コミュニケーションのアプリは、その技術はそんなに珍しくないし、中国の『YY』や『聚聚』など、すでに同類のものがある。しかも、クラブハウスより機能が優れている」

 これに対し、

「技術の問題ではない、自由に発言できる環境があるかどうかの問題だ」

「恐らく春節の大型連休中、クラブハウスをまねるアプリが誕生することが予想される。『それでどうしたの?』と言いたい。一つの声しか発せなければ、クラブハウスに勝ることがないでしょう」

 などと、冷ややかな声が多く寄せられた。

 こうしてクラブハウスの盛り上がりが最高潮に達しつつある中、2月8日の夜、中国から「クラブハウスがつながらなくなった」という“悲痛なニュース”が流れた。

 たちまち、SNSでは「嘆きの声」や「悲しみの声」があふれた。

「束の間だったが、夢を見させてくれて、ありがとう!楽しかった!」――。

 まるで、別れた恋人に語ったかのような一人の女性の言葉が重く響く……。

 一瞬の蜃気楼(しんきろう)のように、はかなく消えていく夢……。

 なんとも悲壮感が漂い、せつない……と思った。