そこで、PPIHではユニーの一部店舗をダブルネームとし、それ以外のGMSは、GMSの形態を維持していかに活性化するかという作戦に打って出ている。

「ドン・キホーテ」「MEGAドン・キホーテ」など純粋に店名にドンキと付く店舗は全国に400店以上となった。

 もはや、どの店にいっても売り場ではあの圧縮陳列、洪水のようなPOP、さらにナショナルブランド(NB)ではないメーカーの商品もあって安売りをする路線はお決まりだ。私見を言わせてもらえばそれも予定調和の店作り、商品政策は、かつてのような斬新さが希薄になっている。

 ドンキが生まれ、どんどん店を増やしていた時は若者にとってエキサイティングな店であったろうし、商品を探しながら買い物を楽しむ店だった。しかし、当時の若者も今では齢を重ね、購買行動も変化している。

 全国ブランドに成長したドンキという業態の強烈な成功体験。若者を追い続けてきた店作りや商品政策が転機を迎えている現在、その殻をどう打ち破るのかが、PPIHには問われているといっていいだろう。

 その命題はドンキの既存店売上高にも現れており、課題として突きつけられている。ドンキの親会社、PPIHは前期(20年6月期)に31期連続の増収増益を記録している。

 しかし、決算内容には変調がみてとれる。

 前期はコロナ禍で駅前の一等地や繁華街にある「ドンキ」が冴えなかったし、コロナ禍でインバウンドが「蒸発」したことも既存店売上高に響いている。

コロナ禍で
「勝利の方程式」が変化

 コロナ禍でドンキの勝利の方程式であるインバウンド、駅前、繁華街という立地そのものが変化してきている。密状態を回避する動きは当面続くだろうし、力を入れてきたインバウンド需要は当面、回復が見込めない。

 PPIHはコロナ禍において、若者の店からいかに中高年の店へと変身を遂げるのかという命題を突きつけられている。