クレーマーの真意が白なのか黒なのか…。この判断がつかないまま、「注文した商品に混入していた異物の写真をネットに投稿する」などと言われれば、担当者は当然パニック状態に陥ります。

 多くの現場では、この様に対応が困難で見極めが難しいクレームを「難渋(なんじゅう)クレーム」と位置付け、判断しています。しかし、従業員の心が折れないように工夫はしているものの、決め手になる解決策はなく、対策に苦慮しているのが現状です。

クレーム現場で有利なのは「クレーマー側」
従業員は絶対的に不利な立場

 消費者保護法や個人情報保護法などで守られなければならない消費者と、理不尽な要求をするモンスタークレーマーを見分けることは非常に難解です。一方、企業側は社会的責任やコンプライアンスによって、対応の間違いや失敗は許されない立場です。

 そのため、クレーム対応の現場における主導権は、基本的に攻撃側にあります。つまり、突然の怒鳴り声などで頭が真っ白になった現場で、有利なのはクレーマー側で、間違いがあってはならない企業を代表して対応する側の社員・従業員は絶対的に不利な立場に置かれます。

 これは、業務上の責任や生活のために、重い足かせで縛られている状態といっても過言ではありません。

「上司や組織、監督官庁に報告(告げ口)されたら面倒なことになるかもしれない」
「もしかすると叱られるだけではなく、出世や将来に影響するかもしれない」
「コロナに時代に解雇されたらどうしたらいいのかわからない、逃げ出したい」

 現場で対応を迫られる従業員の頭の中にはこんな声が浮かび、心が折れて妥協してしまうケースが非常に多いのです。

 しかし、「対応する側は耐え忍ぶことしかできないのか?」という問いには、否であると私はお答えします。

 今回は、そのための一言を伝授したいと思います。