日本人にとって定番の「卵かけご飯」や「納豆ご飯」が、コロナ禍の今、香港で「免疫力を上げる!」「栄養もあって美味しい!」と評判になっている。数年前なら、訪日旅行の際、すき焼きについてくる生卵を「気持ち悪い」と敬遠していた人が多かったが、なぜ、彼らは生卵や納豆にハマるようになったのだろうか?(ジャーナリスト 中島 恵)
「卵かけご飯」の写真を
SNSにアップする香港の女性
「卵自体は以前から好きでした。オムレツも食べますし、中国料理にも卵を使った料理は多いですから。でも、香港のスーパーで、たまたま店員から『生でも食べられますよ。日本では、ご飯にかけて醤油をたらして食べるんです』と声をかけられて、びっくり。日本からの輸入卵で恐る恐る食べてみたら、おいしかったので、ハマってしまいました」
SNSによく料理を載せている香港の知人女性が「今朝のご飯」として、卵かけご飯と納豆の写真を載せていたので聞いてみると、こんな返事が返ってきた。この女性は何度も日本に遊びにきたことがある“日本通”だが、これまで日本に「卵かけご飯」という食べ物があることは「全く知らなかった」という。
ところが、昨年、自宅付近にできた日系スーパーの『ドンドンドンキ』に行ってみて初めて「卵が生で食べられる」ことを知り、日本産の卵パック(6個入り)を購入。以前から食べていた納豆とともに、今では週に1~2回、食べているそうだ。