高額療養費の時効は2年
早めに申請して取り戻そう

 医療費控除は、1年間にかかった家族全員の医療費の合計で計算するので、その他の月にも医療費がかかっていたり、街の薬局で市販薬を購入したりした場合は、還付金はもう少し増える可能性がある。少しでも節税できるのはありがたいが、前述したように所得控除の仕組みによって税額を引き下げており、サラリーマンは源泉徴収された所得税の範囲内で還付金が戻ってくる。住宅ローン控除など、その他の控除を受けていて、納税額がゼロだった場合は、医療費控除の申請をしてもお金が戻らないこともある。

 それに比べて、支払った医療費の一部がダイレクトに戻ってくる高額療養費による軽減額は大きいので、対象になる人は忘れずに手続きしたい。

 世帯合算で忘れがちなのは、保険薬局で支払った薬代。通常、70歳未満の人はひとつの医療機関の自己負担額が2万1000円を超えないと合算できないが、高額療養費の対象となった病気の治療で、医師に処方された薬は金額に関わらず合算対象になる。

 この他、同じ月に、同一病院で、入院と通院の両方をした場合も、申告漏れになっている可能性があるので、医療費の明細書などで確認してみよう。

 所得税の還付請求は5年間あるが、高額療養費の申請期限は診療月の翌月の初日から2年間だ。医療費控除よりも時効が早いので、昨年1年間に医療費が高額になった月がある人は、まずは高額療養費の請求漏れがないかどうかを確認し、それから医療費控除の手続きをするようにしよう。

(フリーライター 早川幸子)