「駅前再開発」の見直し相次ぐ、アフターコロナで進む二極化とはPhoto:PIXTA

2020年、JR宇都宮駅やJR西日暮里駅が、十分な集客が見込めないという理由で、相次いで再開発の見直しを行った。人の移動が減少するなどコロナ禍に起因する人々の生活様式の変化は、駅前の都市開発にどのような影響を与えるのか。(清談社 武馬怜子)

コロナ不況で
駅前再開発を見直し

 昨今の駅前開発で何が起きているのか。不動産市場に詳しいニッセイ基礎研究所・金融研究部准主任研究員の佐久間誠氏に解説してもらった。

「今回のコロナ禍では、ホテルやイベント施設などが大きな打撃を受けました。その影響で開発計画の見直しを迫られるものも出ています」

 駅前ではないが、札幌の中島公園近郊に(国際会議や展示会などに使う)MICE施設を建てるという開発計画も再検討になった。

 少なくとも10年以上かけて計画され、数十年先を見据えて練られた駅前開発計画が、コロナ禍の引き起こした不況によって見直しを余儀なくされてしまったというわけだ。

 ただし、すべての計画が見直しを迫られているというわけではない。