劉偉聰(ローレンス・ラウ)氏は、昨年7月に香港国家安全維持法(国安法)の下で最初に起訴された人物の弁護士を務めた。この人物は街頭の抗議デモで中心的役割を果たしていた。その後同じ法律で起訴されたラウ氏は今週、自分自身を弁護する立場に立たされた。劉氏は民主主義を支持する政治家ら数十人とともに、政権転覆を謀った罪に問われた。この裁判は、香港の民主派に対して中国の弾圧が始まって以来、最大規模のものとなる。4日間にわたった保釈請求をめぐる審理は4日遅くに終わったが、被告たちは全員収監されたままだ。香港当局トップから直接、国安法関連事件の担当に指名された蘇恵徳(ビクター・ソー)裁判官は、47人の被告のうち32人については保釈を認めず、年内の裁判に向けて再勾留した。状況を注視していた人々の一部は、劉氏を含む残り15人の保釈を蘇氏が認めたことに驚かされた。しかし政府側の検察官らが直ちに抗告したため、15人が勾留を解かれることはなかった。
香港民主派の弾圧、元議員らの裁判が試金石に
今回の裁判は香港当局が国安法をどこまで積極的に活用するかを見極めるかぎに
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