米国のGDP成長率は先進国としては稀な高水準に跳ね上がるだろうと筆者は予想 Photo:AP/AFLO

 今年の夏場から来年にかけて米国景気が大幅にリバウンドする可能性が濃厚だ。四半期ベースの実質国内総生産(GDP)成長率は年率換算6~10%という非常に高い水準が恐らく2~3四半期継続するだろう。一方で株式市場のバブルと破裂のリスクを指摘する声も大きい。この点を改めて考えてみよう。

 2月に入ってから米国の各種予測機関が今年から来年にかけての実質GDP成長率の予想値を上方修正する動きが相次いでいる。各予測機関が指摘するその最大の理由は、バイデン政権による最大1.9兆ドル(約200兆円)の新型コロナ救済法案が、ある程度の修正はされるものの成立する公算が濃厚になったからだ。

 しかし、同法案の実現を待たずとも、今年後半の米国景気のリバウンドはすでに仕込まれている。まずその理由を順番に説明しよう。

米国家計は通常状態に比べて過剰貯蓄、過少消費

 第1の要因は昨年実行された新型コロナ不況対策のための給付型の財政支出で家計の可処分所得が大幅に増えた一方、感染拡大とロックダウンで旅行、外食、各種イベント参加など活動系の消費が落ち込み、家計貯蓄残高が著増していることだ。

 それを示したのが図表1である。家計可処分所得と消費支出の前年同月比の変化、並びに可処分所得に対する貯蓄率の推移を示した。最も変化が著しいのは昨年第2四半期であり、賃金所得は失業の増加などで前年同期比マイナス3.9%となったが、政府からの失業手当の割増給付などで可処分所得は前年同期比プラス12.9%となった。

 しかし、感染拡大による都市部のロックダウン、イベント休止などで消費支出は同マイナス9.7%となり、結果として貯蓄率が26%に跳ね上がった。これは2000年までさかのぼっても見たことのない水準だ。