「こんまり」こと近藤麻理恵は、今や世界で最も知られる日本人の一人。彼女の世界進出を手がけてきたプロデューサーであり夫でもある私の書籍『Be Yourself』が発売されました。今回は昨秋、天狼院書店で開催されたベストセラー作家水野敬也さんとのトークイベントの様子を紹介します。前編「作家・水野敬也が語る「手放しで自分を認めてくれる人を見つけよう」」に続き、中編では誰かを全面的に肯定し、背中を押すことは、今日からでも実践できると教えてくれました。(構成:宮本恵理子)

水野敬也さん(写真左)と川原卓巳さん(Photo/曽川拓哉)

水野敬也さん(以下、水野):イベントが始まる前、楽屋でお話を伺っていると、川原さんは日本の潜在価値を見つけるために、各地を回ったりしているそうですね。

川原卓巳さん(以下、川原):はい。海外で暮らしてあらためて、日本や日本人のすばらしさを理解するようになったんです。そこで、今後は世界に誇れる日本のときめく逸材を発掘して、輝かせる役割を担いたいと思っているんです。

水野:すばらしいですね。でも、そのときめく逸材を発掘するにも出会いの能力が必要ですよね。どうしたらいいのでしょう?

川原:回し者かと思われそうですけど、実は、まず始めるといいのが「片づけ」なんです。

水野:たしかに何か売られそうな気がしますけれど(笑)、なぜ片付けがいいのか、聞かせてください。

川原:いきなり「ときめく人やものを探せ」と言っても、難しいじゃないですか。考えて出てくるものでもありません。

 だから、まずは自分の家の中の持ち物という、完全に自分一人でコントロールできる対象に絞って、1個1個、「これは、ときめく」「これは、ときめかない」と分けていく。

 頭で決めるというよりも、自分の体に聞いていく感じです。

 ときめくものは手元に残して、ときめかないものは感謝して手放すことを繰り返していくというのが、近藤麻理恵の「こんまりメソッド」です。

 さて、ここでクイズです。人は一人当たり何個くらい、物を所有していると思いますか? ペン1本、紙1枚も1個として数えます。

水野:うーん、1000個くらいですか。

川原:もっと多くて、1万~2万個だと言われています。つまり、少なくとも1万回、自分の持ち物を触って「ときめくか?」と自分自身に聞いていく。

 これをやっていくと、自然とときめきのセンサーが磨かれていくんです。自分の価値観がどんどん鮮明になっていく。

水野:なるほど。自分の持ち物であれば、誰でもすぐに実践できますよね。片づけによって、ときめきのセンサーが磨かれていけば、すばらしい人や場所に出会った時に、敏感に反応できるようになるわけですね。

川原:その人や場所、モノのいいところが、ハッキリと見えるようになります。それまで当たり前だと思っていたものに深く感謝できるようになって、世界が彩り豊かになるんです。

水野:とはいえ、居心地の悪いものを完全に遠ざけることは、現実には難しいんじゃないかと思うんです。例えば、「会社にときめかないから、今日から辞めちゃおう」というわけにはいかないし。捨てるべきか、耐えるべきかの見極め。これはどうですか?