東芝の主要子会社である東芝デジタルソリューションズの若手社員が2019年末、過労の末に自殺していたことが分かった。三菱電機社員も同年に自殺して、どちらも最近に労災認定された。近年、いわゆる理系職場での過労死、過労自殺、過労の末の長期休職が相次いで表面化している。(ダイヤモンド編集部 土本匡孝)
東芝デジタルソリューションズで
若手社員が過労の末に自殺
東芝の主要子会社である東芝デジタルソリューションズの男性社員(当時30歳)が2019年11月、過労の末に自殺していたことが分かった。
亡くなった安部真生(しんは)さんの遺族によると、20年5月に川崎南労働基準監督署へ労災申請し、同年12月に「過労が原因の精神障害による自殺」と認定された。
亡くなる直前の1カ月の時間外労働は約100時間。遺族によると、東芝デジタルソリューションズも「過重労働に気付くのが遅く、対応が遅れた」と過ちを認め、すでに遺族へ謝罪した。
三菱電機でも19年に自殺した社員について、労災認定されたばかり。近年、いわゆる理系職場での過労死、過労自殺、過労の末の長期休職などが相次いで表面化している。
職場で何が起きたのか。何が問題だったのか。安部さんのケースについて、遺族や弁護士の声を含め詳細を明らかにしよう。