できる上司は会話が9割
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数多くの企業で管理職にコーチング研修を行ってきた林健太郎氏が、このたび新著『できる上司は会話が9割』を上梓。同書からの抜粋で、メンバーの能力を高め、困った部下も戦力に変えるコーチングのスゴ技を紹介していく。今回は部下の正しい「ほめ方」について。

「叱って伸ばす」よりも
「ほめて育てる」が主流だが…

「部下はほめて育てる」。これが昨今の人材育成のトレンドです。

 ところが、「よくできているよ」「いつもがんばっているね」と積極的にほめているものの、肝心の部下の反応は鈍い。上司が期待するような「自分で考え、自律して行動する部下」に成長している実感がない……。

「ほめてもうまくいかない」という悩みも、上司からよく寄せられます。しかし、これは起こるべくして起こっているというのが私の意見です。

 ほめることで、もちろん部下のモチベーションはある程度高まります。ひと昔前の日本の会社組織では、「厳しく叱って育てる」タイプの上司が圧倒的に多かったものです。「仕事はできて当たり前」が基本スタンスで、部下が仕事で成果を上げても特に声がけはしません。下手をすれば無反応である一方、部下がミスをすれば厳しく叱る。

 こうした対応でモチベーションを上げられるのは、いわゆる「叱られて伸びるタイプ」の一部の部下だけだったことでしょう。