想定以上のペースで
原油価格が上昇
原油価格が想定以上のペースで上昇し、ブレント原油は一時70ドルを上回った。弊社は70ドル台があるとしても景気回復の足取りが着実なものになる2022年頃と考えていたため、想定よりも1年以上早くその水準をクリアしたことになる。
原油価格上昇の要因は、(1)コロナワクチン開発と接種進捗による経済活動再開への期待、(2)米国や中国をはじめとする主要国の財政出動を伴う経済対策実施と追加財政政策への期待、(3)金融緩和による景気刺激継続期待、という3つの「期待」だ。
さらに加えて、コロナ下の生活に各国ともある意味慣れてきており、商業的な需要は緩やかながらも回復していること、サウジアラビアを含むOPECプラスが1月・3月の会合で想定外の減産継続を決定したこと、2月中旬の米南部の大寒波によるシェールオイル生産が減少したことといった需給面の変化も価格上昇を後押しした。