2010年代後半の財の世界輸出に占める
先進国輸出のウエート

*2015~19年の5年間の平均(19年は第2四半期の数字)*2015~19年の5年間の平均(19年は第2四半期の数字) 出所:IMF(国際通貨基金)

 主要中央銀行はこれまで消費者物価上昇率2%の目標未達に苦しんできた。だがここにきて、米国では、大型財政支出が決まり、コロナワクチンの接種が進む中、市場のインフレ予想が急伸し、FRB(米連邦準備制度理事会)の想定よりも金融引き締めが早まるとの見方が増えた。インフレの加速を懸念する声も出てきた。市場関係者はインフレ見通しが高まった理由として、景気の急回復に加え、繰り延べ需要や原油価格の反動などを挙げているが、FRBも言うように、これらは一時的な要因だ。他方、長く物価上昇圧力になり得る脱グローバル化の動きにも注目している。