――筆者のウォルター・ラッセル・ミードは「グローバルビュー」欄担当コラムニスト ***  ドナルド・トランプ氏が米大統領の座を退いて舞台中央から去れば、国際政治は平穏になると考えていた人々は、厳しい現実に直面してショックを受けた。アラスカ州で会談した米中高官の対立や、ジョー・バイデン米大統領とウラジーミル・プーチン・ロシア大統領の言い争いを見る限り、世界は以前と同様に危機に満ちている。米国とロシアの関係は、ケネディ大統領時代以来最悪の状況にあり、米中関係は、1971年にヘンリー・キッシンジャー氏が訪中した時期以来、最も冷え切っている。